2024年10/19に東京体育館で行われた、三笠宮杯のコンペのレポートをしたいと思います!
ジャッジ目線で選手たちのダンスに対する感想をすこし書いていこうと思います。
(すべての選手を網羅できているわけではありませんのでご了承ください)
今年のセミファイナル、ファイナルはメンバーが随分と入れ替わっている印象でした。
目につき、気になった選手のコメントをしていきたいと思います。
【セミファイナル】
No,6太田歩生・松本京佳組
昨年くらいから踊りが変わり始め、進歩していると思います。
男性のスタイルやポスチャーが美しく、力強くなりました。
下半身のパワーも増していると思いますので、チャンスを掴めればファイナルに入ることも可能だと思います。
No,佐藤佑馬・久保田理沙組
こちらの選手はベテランの選手になりました。
ずっとコンペで拝見しています。
関節が柔らかいのだと思いますが、ムービングがソフトで流れが切れず、スウィングのフィニッシュに伸びがあります。
個人的に好きなタイプの選手です。
このまま良い所を残しながら更なる進歩を目指してほしいと思います。
No,20 Kampert Alexander・鎮西春奈組
初めて拝見して男性は、西洋の方のようです。
ムービングが滑らかで大きく、基本に忠実な動きで好感が持てました。
本年の全日本は、実績がなかったので仕方なかったと思いますが、
個人的にはファイナルでも良かったのでは?と思いました。
No,57海老原竜太・尾身菜月組
10年くらいコンペで拝見しています。
もうベテランになってきました。
ラテンをやっている事もあるのか、ボディーが自由に動き、
それでいて二人の枠を崩さず大きなダンスができる、
身体能力の高い選手ですね。
昨年は努力が実り初ファイナルでしたが、本年は厳しい結果になってしまいました。
ですが、ファイナルに入った選手に比べて、見劣りしていません。
このまま練習を続けていって下さい。
【ファイナル】
No,11中村エドワード漸・中村エリザベス永理
中学生の頃から見ていて、ついに表彰台まで上り詰めましたね。
高校生くらいの時から、見ていて次世代のチャンピオンはこの選手だなと思っていました。
スタイリング、下半身から繰り出されるドライブ力はすでにチャンピオンのレベルに匹敵するものになってきたと思います。
ただ今回のダンスはアスリート的な力強さが際立っていました。
本来このカップルが持っているエレガントさが私は好きだったので、
1曲のダンスの中にエレガントさも入れていただけたらと思います。
No,19小嶋みなと・盛田めぐみ組
今回のダンスを拝見して、最初の感想は、
「踊りを変えてきた」でした。
ステップ、振り付けに対する緩急(シャッフルタイミング)を、
多用し、表現力が断トツだったと思いました。
ここ数年で、重力を上手に使ったナチュラルな踊り方に、変わってきていると思います。
アスリート的なダンスから、芸術的な香りのするエレガントなダンスに変貌しました。
個人的には、今回のダンスが過去1番のダンスだったと思います。
結果は2位でしたが、このようなダンスを続けていってほしいと思いました。
No,44 守屋駿・盛田舞香組
テクニック的な物は、見るたびに上達していると思います。
以前はスピード感のある選手といった印象でしたが、今回はエレガントさも加わり、
柔らかい流れの良いムーブメントを全曲にわたって見せてくれました。
アスリート的な ”力強さ” と芸術的な ”エレガントさ”
一見相反するこの二つをどの様に共存させるのかは、私たちが極めようとしている、
ダンススポーツをする選手にとっては、大きな課題です。
ヒントは、先輩の小嶋選手のダンスにあるような気がします。
No,55 ホワイトン謙心・ホワイトン夏奈美組
幼少のころからダンスを始め、ついにアダルトの全日本ファイナルに入ることができました。おめでとうございます。
この選手の1番気になるところは、男性のショルダーラインとホールドです。
アームの力で肘を上げて、完全なるショルダーダウンをしていない様に見えます。
更なるテクニック的な上達を目指して頑張っていただきたいと思います。
No,70大西大晶・大西咲菜組
優勝おめでとうございます。
テクニック的な所、2人の一体感等、
毎年の様に進歩していると思います。
今後は踊りを変化させていって、
ジャッジや観客を飽きさせないダンスを追求していって下さい。
(文責 森本かおり)
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